【岐阜駅前】「作業の先にある仕事」コープぎふさんから学んだ、働き方

先日、生活協同組合コープぎふから近藤様と森様をお招きし、ウェルビーで「働く」ということについてお話をしていただきました。
いつも利用者さんと「仕事とは?」「働くって何だろう?」と話していますが、この日はそれがグッと立体的になる、とても貴重な時間になりました。
 
 
「作業」と「仕事」はどう違う?
ウェルビー岐阜駅前センター講師風景①
 
講話の中で、森様がこんなふうに教えてくださいました。
「作業は、人から言われたことを言われたようにすること。仕事は、言われたこと以上のことをすること。」
 
同じように棚に商品を並べる場面でも、
•「ここに置いて」と言われた場所に、言われた数だけ並べるのが“作業”。
•「お客様が取りやすいかな?見やすいかな?」と考えて、並べ方や位置を工夫するのが“仕事”。
 
利用者さんからは、
「今まで“作業”ばかり意識していたかもしれない」
「注意されないように、言われたことだけをやっていた」
という声もありました。
 
でも、森様のこの一言で、
「働くって、指示をこなすだけじゃないんだ」
「相手のことを考えて、先に動くことが“仕事”なんだ」
と、みなさんの表情が少し変わったように感じました。
 
スーパーの売り場は、実は“心理学”と“工夫”の宝庫
近藤様からは、スーパーの売り場づくりについてのお話もありました。
• お客様が店に入ってから、どこを通り、どこで立ち止まりやすいのか。
• どの高さに商品を置くと、手に取ってもらいやすいのか。
• 季節の商品は「いつから並べると、ちょうど買いたくなるタイミングか」。
 
こうしたことを一つひとつ考えながら、売り場はつくられているそうです。
「ただ並べているだけ」に見える棚も、
実はたくさんの“工夫”と“お客様への思いやり”でできていると知り、
利用者さんからは「お店の見方が変わった」「今度スーパーに行ったら、どこに何が置いてあるか見てみたい」という感想も聞かれました。
ここにも、「言われた通りに並べる“作業”」と、「お客様の気持ちを想像しながらつくる“仕事”」の違いが、はっきりと表れていました。
 
「売ったら終わりじゃない」――食べるところまで責任を持つ
ウェルビー岐阜駅前センター講師風景②
 
特に印象的だったのが、近藤様がお話しくださったエピソードです。
ある商品に不具合があった場合、売り場から商品を撤去して終わりではなく、すでに購入された方に連絡し、
「その商品は利用しないでください」
とお伝えしたとのことでした。
 
「私たちは、商品をレジで打ったら終わりではありません。
その商品が食卓に届き、食べられるところまで責任を持つ――それが生協の仕事だと考えています。」
 
そう語る近藤様の言葉に、教室の空気が少し静かになり、皆がじっと耳を傾けていました。
単に「商品を売る」のではなく、「お客様の健康や生活を守る」ことまで視野に入れて行動している。その姿勢に、支援員も利用者さんも、深く心を動かされました。
 
 
ウェルビーも「就職したら終わり」ではありません
このお話を聞きながら、ウェルビーの支援と、とてもよく似ていると感じたことがあります。
それは、
「売ったら終わりではなく、食べるところまで責任を持つ」
というコープぎふ様の働く姿勢と、
「就職したら終わりではなく、就職してからがスタート」
という、私たちウェルビーの考え方が、重なっているということです。
就労移行支援では、「就職すること」が一つの大きな目標です。
 
しかし、本当に大切なのは、その先です。
• 新しい職場で、安心して働き続けられるか。
• 困ったときに、一人で抱え込まず、相談できるか。
• 少しずつでも、できることが増えていくか。
 
ウェルビーは、就職がゴールではなく、その後の定着こそが重要と考え、高い定着率を実現する手厚いサポート体制が整えられています。
コープぎふが商品を食卓まで見守るように、私たちも、利用者さんが「長く働きつづけ、自立した生活」を続けることを大事にしています。
 
「作業」から一歩進んで、「仕事」へ
今回の企業講話は、
• 作業と仕事の違い
• お客様のことを考え抜いた売り場づくり
• 売って終わりではなく、最後まで責任を持つ姿勢
といった、働くうえで大切なエッセンスがギュッと詰まった時間でした。
 
利用者さんにとっても、
「何のために働くのか」
「自分の作業は、誰のどんな役に立つのか」
ということを考える、良いきっかけになったと思います。
 
そして支援員にとっても、
「就職という“レジを通した瞬間”で終わらせない支援をしよう」
という初心を、改めて確認する機会になりました。
 
これからもウェルビーでは、企業の皆様との出会いと学びを大切にしながら、
利用者さんが「作業」から一歩踏み出し、「仕事」として、誰かの生活につながる働き方ができるよう、一緒に考え、伴走していきます。
 
このブログを読み終わったときに、スーパーの売り場が少し違って見えたり、
「自分の毎日の作業にも、誰かの笑顔につながる意味があるのかもしれない」
と感じていただけたら、とてもうれしく思います。