何かを管理することって大変ですよね。
一口に管理すると言っても、私生活・仕事それぞれでさまざまなことが挙げられます。
私生活では、料理や洗濯、掃除に育児・介護といった家事、季節行事に役所や銀行への用事など。
仕事では、スケジュールや書類の準備・仕上げ、郵便物やデータ、お金に至っては普段の生活ではなかなか見ないほどの大金を扱うこともあります。
そんな日常生活・職業生活のどちらにおいても大切になってくる「管理すること」について、今後取り入れてみていただきたいアイデアをお伝えします。
■ お金の管理について
① 給料をもらったら振り分ける
給料をもらって最初にやってもらいたい管理方法です。
最初にお金を振り分けておくことで使うお金や貯蓄するお金の線引きができ、自制できるようになるからです。
ここでのお金の振り分け方は以下を参考にしてみてください。
Ⅰ 普段使うお金 → 買い物など日常で使うお金
Ⅱ 毎月支払うお金 → 家賃や光熱費などの決まった支払いに必要なお金
Ⅲ 貯金用のお金 → 将来のために貯めておくお金
Ⅳ 予備のお金 → 突然の出費などで普段使い分が足りなくなったとき用のお金
このようにはっきりと分けておくことで、給料日前にお金がない…といった危機的状況を回避することが可能になります。
まずは自分の給料とひと月分の支出を照らし合わせ、内訳を見極めるところから始めてみましょう。
② 家計簿をつける
お金の管理で役立つのが家計簿です。
家計簿は、収入や支出といった自分が普段使っているお金の流れを明確にすることができ、使い過ぎやお金が貯まっていくことに対する実感ができる便利なツールです。
自分がどうお金を使っているかを理解し、お金をどう管理していくかを見直していくと、自然と余裕のあるお金の使い方ができるようになっていきます。
また、近年では手書きの家計簿だけでなく、アプリでも家計簿のツールが多く開発されています。
③ 心構え
手書きで家計簿をつけている人やアプリを活用している人。
その中でさらに、しっかり記録する派から大まかな収支を記録する派までお金を管理するスタイルなど、スタイルは人それぞれです。
取り掛かりやすい方法を選んで実践しながら、月末にはひと月の見直しを欠かさないようにしましょう。
お金の管理について説明をしてきましたが、いずれもちょっとしたことでできるものばかりです。
肝心なことは給料をもらってすぐに行動すること、そして一度決めたことを守る強い意思を持つことです。
■ 忘れ物の管理について
① 物の置き場所をそれぞれ決めておく
物の置き場所はそれぞれ決めておくようにしましょう。
例えば、鍵は必ず鍵入れに入れておくなど決めた場所に置くようにします。
デスクの引き出しの中についても、引き出しの中のどこに入れるかまで細かく決めておきましょう。
こうすることで、外出しようとした時に物が見つからずに探し回るといったこともなくなります。
ちなみに、定位置の場所はリビングなど必ず通る場所がおすすめです。
スマートフォンやメガネなど、寝る前に寝室で使うことが多い物なら寝室のドア近くなど目に入るところにまとめて置いておくようにしましょう。
期日が迫っている振込用紙、使用日限定のサービス券などその日だけ持って行かなければいけない物もあると思います。
そんな場合には、玄関のドアに貼り付けておいたり、ドアノブにぶら下げておいたり、工夫して忘れないようにしましょう。
期限が迫っているもの・この日には絶対忘れてはいけない物を特定の場所に置く。
これも立派な「物の定位置化」ですね。
② 時間に余裕を持つ
時間に余裕を持つと、脳に余裕ができるので忘れ物を減らすことができます。
忘れ物が多いなと感じる方、時間ギリギリで行動しがちではありませんか?
時間に追われていると、想定外の忘れ物をしやすくなります。
忘れ物をしないために、時間に余裕を持った行動を心がけましょう。
③ 持ち物リストを用意する
人間が覚えていられる数は多くても7個までだと言われています。
持ち物が8個以上あるのなら、持ち物リストを作っておくことをおすすめします。
特にバッグの中の物が多い方や頻繁にバッグを変えるような方は、持ち物リストをつくって物を把握し、忘れ物対策をしましょう。
人間は文字で物を認識しやすいタイプと画像で認識しやすいタイプに分かれていると言われます。
文字でリスト化する他に、画像のほうが認識しやすい場合には写真を撮るなどして
自分に合った方法で持ち物リストを用意しましょう。
④ 前日の夜・朝の出発前に持ち物のチェックをする
先ほどの「持ち物リストを用意する」ことにも関わってきますが、持ち物を確認する時間を設けることも大切です。
前日の夜に持ち物をチェックするだけでなく、朝出発する前にも再確認をすることでより忘れ物を防ぐ効果が期待できます。
忘れ物は日常生活の一部です。特に忙しい日々を送る中で、鍵や財布、大切な書類などを忘れてしまうことは誰にでもあります。
そんな中でこのようなストレスから少しでも解放されるよう、適切な対策を立てることが重要です。
■ 時間の管理について
① 全てのタスクを1ヵ所で目に見えるようにする
タスク(やらなければならないこと)を可視化して、いつでも確認できるようにしましょう。
ただし、「ノートには書き込んであるタスクが、パソコンのツールには入っていなかった」などのように、タスクを複数の場所で管理すると抜け漏れが発生しやすくなります。
タスクの見落としによる想定外の作業が発生するのを防ぐためにも、タスクは1ヶ所に集約して管理するのが望ましいです。
デジタルで管理するならパソコンやスマートフォン、タブレットなどが同期されている状態にしておくことも有効です。
何より大切なのは、何をいつまでにしなければならないのかを正確に把握することです。
何をしなければならないのか頭の中だけで管理するのではなく、手帳やタスク管理ツールなどを活用し可視化するようにしましょう。
② 優先順位をつける
「誰が」「何を」「いつまでに」やるのかという可視化ができたら、それぞれのタスクに優先度をつけるようにしましょう。
優先度をつけずにいると、ついつい得意なものや面白そうな作業から先に着手してしまう可能性もあります。
その結果、急ぎのものが間に合わないといった事態が発生しやすくなるかもしれません。
それぞれの作業を比較して、重要度を判断しましょう。
優先順位をつけることで、最も時間を必要とするものに力を集中させることができます。
最初からはなかなか難しいという方も、優先順位をつける練習を行うと徐々に計画を立てる感覚を養うこともできるようになります。
③ 余裕を持ったスケジュールを立てる
無理のないスケジュール管理・時間管理をするためには、万一作業が遅れた場合に遅れを取り戻すための余裕を残しておくとよいでしょう。
作業時間の予想と照らし合わせ、うまくいかなかった場合の可能性も踏まえて管理するようにしましょう。
可能であれば、予定の作業開始日よりも早く作業に取りかかることで作業の最初の準備段階を進めることができます。
それにより先を見越した行動を取ることもでき、予定の先延ばしを防ぐことにも繋がります。
④ 毎日タスクを整理する時間を設ける
定期的にタスクを整理する時間を設けることも大切なポイントです。
タスクは日々増えたり減ったりを繰り返していきます。
その過程で、優先順位の変化があることも考えられます。
乱雑にならないうちにタスクの可視化と優先順位の再設定を行なうことで、進捗や問題点を把握できます。
業務終了後や就寝前に行うことで、次の日も朝からスムーズに取り組めるでしょう。
毎日タスクを整理する習慣をつけると抜け漏れ予防にもなり、うっかり遅れてしまう・忘れてしまうようなことも防げます。
⑤ 良い習慣を継続する
時間管理スキルを向上させ作業を完了した時や生産性を上げた時には、うまくいったことを喜びましょう。
自分へのちょっとしたご褒美を準備しておくのもいいかもしれません。
日々の生産性を低下させない範囲で自分へのご褒美を楽しむことは、ストレスを軽減し時間管理スキルをさらに磨くモチベーションを上げることにも繋がります。
そのようにメリハリをつけ、良い習慣をぜひ継続していきましょう。
時間は、誰もが「一日24時間」と平等かつ有限に与えられています。
「今何をすべきか」「何をすべきでないか」を可視化して時間を自分でコントロールすることができると、とても有意義な時間を過ごすことができます。
業界や職種に関係なく、また、私生活にも活用して時間を味方につけていきましょう。
冒頭でも触れたように、一口に管理すると言ってもそれは多岐に渡ります。
ここだけではお伝えしきれないものも多くありますが、自分に合う方法を見つけながら「これならバランスよく仕事もプライベートも管理できる」と思えるポイントを見つけていただければと思います。
また、管理したいことを思い通りにできると、心身ともに好調を維持することにも繋がるのではないでしょうか。
「管理すること」が苦しいことではなく、自分のやりたいことを叶えるためのきっかけのひとつになれば幸いです。