【溝の口】SSTについて

障害者の就職や長期安定就労を支援するウェルビー溝の口駅前センターでは、
4月17日(土)の特別プログラムでは、「SST:他者との距離感について」の講座を実施いたしました。

【SSTとは】
SSTとは、ソーシャル・スキル・トレーニング(Social Skills Training)の略です。
私たちの生活には、生きていくのに必要な日常生活と、社会的役割を負う職業生活とがあり、
自分の考えや気持ち、相手に対する要求などをもっとうまく伝えられるように、実生活で悩んだ事や、困難に感じている事を話し合い、練習していくカリキュラムです。
当事業所では毎週水曜日の午後に実施し、1つのテーマについて、皆さんで「お仕事をしていく上でどのような対応が適切か」、皆さんで一緒に意見を出し合いながらポイントを振り返っていきます。

今回は通所されている皆様より、過去のご経験で起こった対人関係での困りごとを伺った際に、こんなご意見をちょうだいしました。

・プライベートなことについて質問を受け、返事に困ってしまった
・今後就職したあと、他者との距離感についておさらいしたい
・今後就職したあと、どんな話題をすればいいかわからない

そのようなご意見を受け、今回は「他者との距離感について」というテーマを実施致しました。

まずは、適切な話題選びの前に、物理的な距離である「パーソナルスペース」についてご説明いたします。
「パーソナルスペース」とは、個人を意味する「パーソナル」と、空間を意味する「スペース」を組み合わせた言葉です。
つまり「個人の心理的な安全が確保できる空間」のことを指します。

・密接距離 45cm(家族や親しい間柄の方との距離)
・個体距離 45cm~120cm(友人などとの距離)
・社会距離 120cm~350cm(同僚・上司、取引先との距離)
・公衆距離 350cm以上(他人、関わりのない人との距離)

他者との距離感は相手との関係性や場所などに合わせて、適切な距離を使い分けることが大切です。

併せて、話題選びについてもおさらいさせていただきました
仕事をしている以上、円滑に業務に進めていくことが求められます。
休憩中や雑談でも、どなたでも参加が難しくないテーマでのお話は、職場という環境での良好な人間関係を築く上での良い話題選びのひとつです。

例えば、以下のような話題が心の距離感が近すぎない話題の例です。
・食べ物…好きな食べ物や嫌いな食べ物
・天気の話題…暖かくなってきましたね、でも来週は雨が多いみたいですね
・最近のニュース…世間が知っているニュースについての話題

そして、家庭のことや職場以外の悩みなど、プライベートのことを話すと距離は一気に近くなるかもしれませんが、業務に影響が起こるような関係性になってしまうことのないよう、自分のプライベートを話しすぎず、相手のプライベートな話も詮索しないというのも、良好な人間関係を築くひとつのポイントとお伝えさせていただきました。

【参加された方の声】
・就労後、共通の話題があれば環境に慣れやすいと思った
・普段自分の話ばかりしてしまうので、参考になった
・異性への話題選びには気をつけたいと思った

どのカリキュラムにも共通して、分からない事はパスできるので、自信の無い方でも安心してご受講頂けます。

引き続き皆様の今後に活かすことのできるような訓練を実施していきたいと思います。
今週もご一読頂きありがとうございました。

溝の口駅前センターでは、ご見学での訓練内容や就職までの道のりの説明、生活リズムの安定、職業適性の確認のための体験利用など、ご相談を随時受け付けております。
お気軽にお電話・メールにてお問い合わせください。

また現在、感染症予防対策として職員・ご利用者様共に、毎日の検温、出勤・昼食時の手洗い消毒、飲食時以外のマスク着用、飛沫防止パーティションの設置、空気清浄機の設置、センター内の換気を行い、予防対策に努めております。
詳細はウェルビーホームページをご確認ください。