ウェルビーカレッジ | 学生の就職支援サイト
大学生でも就労移行支援を利用できる!在学中の利用条件や注意点を解説

大学生でも就労移行支援は利用できる!
在学中の利用条件や注意点を解説

大学生でも就労移行支援サービスを利用できることをご存知ですか? 就労移行支援は、就職に向けて必要なスキルを身に付けるためのサポートを提供する制度です。在学中に就労移行支援を利用すると、早い段階から将来の就職活動に備えられるだけでなく、実際に就職したあとの定着支援といったサポートも得られます。
この記事では、大学生が就労移行支援を利用する際の条件や注意点について詳しく解説し、手続きの流れと、利用によって得られるメリットをお伝えします。

大学生(在学中)でも就労移行支援は利用できる!

就労移行支援とは、発達障害を含む障害のある方の就職活動をサポートするサービスで、一般企業で働くために必要な知識と能力を身につけるものです。このサービスは障害者総合支援法に基づいており、原則として2年間利用できます。また、職場定着支援を含めると最長で5年間利用可能です。
大学生でも、この就労移行支援サービスの利用が可能です。2017年4月1日より「働き方改革実行計画」に基づき、大学生を含む在学中の方も就労移行支援を利用できるようになりました。この計画の施行により、発達障害のある学生も早期に就労準備を始められるようになり、卒業後のスムーズな社会進出が期待されています。制度を積極的に活用し、自分に合ったキャリアを見つけるための準備を進めてみてはいかがでしょうか。

出典:首相官邸ホームページ「働き方改革実行計画」(2)障害者等の希望や能力を活かした就労支援の推進 ※P23~

具体的な支援内容

就労移行支援の具体的な支援内容には、就労相談から就職後のフォローアップまで幅広いサポートが含まれています。最初は就労に関する相談から始まり、その後、職業訓練で必要な実践的スキルを身に付けられます。そして企業とのマッチングを行い、適切な就職先を見つける手助けをしてもらえます。就職が決まったあとも適応支援として、支援スタッフとの定期的な面談等、就職先での定着サポートが受けられます。
このように、就労移行支援は働くことに向けた準備から就職後のフォローアップまで、一貫した支援を提供してくれるため、安定した就職を目指せます。

出典:厚生労働省|就労移行支援事業の充実強化に向けた先駆的事例研究「就労移行支援ガイドブック」

大学生が利用するときの条件

大学在学中に就労移行支援サービスを利用しようとする場合の条件は、厚生労働省が発表した資料に明記されています。以下がその条件(引用)です。

  • ① 大学や地域における就労支援機関等による就職支援の実施が見込めない場合、又は困難である場合
  • ② 大学卒業年度であって、卒業に必要な単位取得が見込まれており、就労移行支援の利用に支障がない者
  • ③ 本人が就労移行支援の利用を希望し、就労移行支援の利用により効果的かつ確実に就職につなげることが可能であると市町村が判断した場合

上記①では、大学内に就職活動の支援がなく、自力での活動が難しい場合等が対象となります。また、②に関しては、卒業見込み証明書を用意するといった方法で証明可能です。
これら3つの条件は、いずれも満たす必要があります。また、必ずしも障害者手帳が必須ではなく、支援が必要である旨を示した医師による診断書等があれば利用可能です。

出典:厚生労働省「平成29年度障害福祉サービス等報酬改定等に関するQ&A(平成29年3月30日)」2.就労系障害福祉サービスについて(就労移行支援の大学在学中の利用) ※P7

利用する方法・手続きの流れ

就労移行支援を利用する際の手続きは、各自治体により異なる場合があるため、まずはお住まいの自治体の手続き方法を確認することが重要です。以下に一般的な利用の流れを紹介します。

前提として、障害者手帳を取得されていない場合、就労移行支援を利用するためには医師の「意見書」や「診断書」が必要となります。まずはクリニックを受診してこの書類を出してもらい、適切な支援を受けるための準備を進めましょう。

①就労移行支援事業所を探す
はじめに、就労移行支援事業所を探します。インターネットや自治体の窓口等で情報を収集し、通いやすい場所や提供されているプログラム内容を確認します。
②支援員との面談等を行う
次に、見つけた事業所で支援員との面談を行います。面談では、具体的な支援内容や利用の流れについて説明を受けることができます。また、事業所の見学を通じて、どのような就労移行支援事業所か、自分に合っているかどうかを確認することも重要です。実際に訓練を体験することも可能ですので、自分に合っているかどうかを見極めるために参加してみましょう。
③自分に合った事業所を比較検討する
可能であれば複数の事業所を訪問し、自分に最も適した事業所を選びます。支援内容や訓練の質、通いやすさ等を考慮しながら比較検討しましょう。
④自治体(役所)に申請する
利用する事業所が決まったら、自治体の役所に障害福祉サービスの受給者証の申請を行います。申請には、医師の「意見書」や「診断書」の他、必要な書類を提出する必要があります。 申請手続きについては、事業所の支援員と相談しながら進めるとスムーズです。また、役所での手続き方法については事前に窓口等で確認しておくと良いでしょう。
⑤利用開始
申請が受理されると、障害福祉サービス受給者証が発行され、いよいよ就労移行支援の利用を開始できます。事業所での訓練やサポートを受けながら、就職に向けて準備を進めていきましょう。

このように、就労移行支援を利用するための手続きでは、事前の準備が重要です。各ステップを丁寧に進め、自分に合った支援を受けられるように申請してください。

大学生が就労移行支援を利用するメリットは?

大学生が就労移行支援を利用することで、就職活動や社会人としてのスタートをスムーズに切るための準備を整えられます。とりわけ、障害等の理由によって特別な支援が必要な場合にも、専門的なサポートを受けながら、ご自身に適したキャリアを築きやすくなります。以下では、大学生が就労移行支援を利用する具体的なメリットについて解説します。

在学中から就職対策を行える

在学中に早めに就職対策を行えるのは、大きなメリットです。職業訓練や実習等を通じて、実践的なスキルを身に付けられれば、同級生と同じ時期に社会人としてのスタートを切ることも目指せます。また、早めに就職活動を開始することで、自身に合った働き先を見つけるための時間的余裕も生まれます。

障害や悩みに合った手厚い支援を受けられる

就労移行支援では、障害に関する知識を持ったスタッフの手厚いサポートが受けられます。将来への不安や人間関係の構築に対する悩みにも理解を示してもらうことで、安心して職業訓練や就職活動に取り組みやすくなるはずです。障害の度合いや個別の悩みに応じた支援として、自身の強みを生かしつつ、苦手な部分を補うための具体的なアドバイスや訓練が提供されます。こうした手厚い支援により、自己肯定感を保ちながら就職に向けた活動ができます。

就職後のサポートも受けられる

就職したらそこでサポートが途切れるわけではなく、就職後にも定着支援を受けられます。就労移行支援のスタッフは、就職先での相談に乗ったり、企業に対して配慮事項を伝えたりすることで、働きやすい環境作りを間接的にサポートしてくれます。職場という新しい環境に移り、ミスへの恐れや人間関係の悩みを抱いたとしても、支援スタッフや企業側の担当者との面談等によって解決を目指すことが可能です。

就労移行支援を利用する場合に注意することは?

大学在学中に就労移行支援を利用する場合、授業やアルバイトとの兼ね合いを考える必要があります。利用のルールを理解したうえで、ご自分の生活スタイルに合った制度かを判断しましょう。ここでは、実際に就労移行支援の利用で気を付けるべきポイントを解説します。

大学の授業と就労移行支援のスケジュールが重なる場合もある

就労移行支援では日中に通所することが多いため、大学の授業と重なることが少なくありません。特に、出席によって単位を得られる授業が多い場合には、スケジュールの調整が難しくなることがあります。そのため、両方の活動を無理なく続けられるかを事前に検討することが重要です。
無理なく通所を続けるためには、卒業見込みが十分な状態で就労移行支援の利用を開始することがおすすめです。卒業に必要な単位をほぼ取得している状況であれば、残りの授業との調整が比較的容易になり、就労移行支援のプログラムに専念できる時間を確保しやすくなります。
就労移行支援を利用する際には、大学の授業とのバランスを考慮し、自身の学業と職業訓練の両立が可能かをしっかりと確認しましょう。

就労移行支援の利用中はアルバイトができない

就労移行支援を利用する際には、原則としてアルバイトが禁止されています。これは厚生労働省の方針であり、就労移行支援はあくまで就職後のステップアップを目的とした支援に限られるものであるためです。
したがって、学費や生活費等をアルバイトで賄っている場合は特に注意しなければなりません。アルバイトができないことで収入が減少し、生活費の確保や学費の支払いに困ることが考えられます。あとで問題が大きくなることを防ぐために、就労移行支援を利用する前から収入面の計画をしっかりと立てることが重要です。
ただし、特別な事情がある場合には、申請する自治体に相談すればアルバイトの許可が下りることもあります。例えば、生活費や学費を確保するための収入がどうしても必要な場合や、家族の事情等で特別な配慮が必要な場合です。許可にあたっては、一定時間内に限られるといった条件が付されることもあるので、自治体の窓口に確認しておきましょう。
就労移行支援を利用する際には、これらの制約を十分に理解し、自身の生活状況や収入計画を考慮しながら適切に対応することが求められます。

まとめ

卒業見込み等の要件さえ備えれば、大学生でも就労移行支援サービスを利用できます。手続きの方法はお住まいの自治体によっても異なりますが、制度を適切に利用し、ご自身にぴったりのキャリアプランを考えましょう。

就職活動中の学生
(高校3年、大学4年生)のみなさんへ

私たちウェルビーはうつ病や発達障害等の人のための就労移行事業所です。
あなたの個性や長所を最大限に伸ばすサポートをします。
色々悩んだり不安になることはあるけど正直に全部、あなたの想いを打ち明けて
最も後悔しない未来のキャリアプランをウェルビーと一緒に考えてみませんか。

就活のご相談やセンター体験が可能です

関連ページ

よくある悩み

発達障害がある学生の

発達障害のある学生ならではの悩みやよくある困りごとを紹介いたします。
また、障害の特徴や悩みに対しての向き合いかたや解決のヒントについても解説します。

種類と特徴

種類と特徴

発達障害の種類や特性について解説します。発達障害のある方が併発しやすいと言われる精神疾患についても紹介いたします。

セルフチェック

自分で確認してみる

もしかしたら・・・?と気になる特性を自身で感じたら、まずはセルフチェックで確認してみませんか。

就活事例の紹介

発達障害の方の

発達障害の特徴や強み・弱みを理解し、それに合った進路を選ぶ際のヒントや相談先について解説します。

相談窓口・支援機関リスト

全国の支援機関一覧

発達障害や精神疾患のある方(学生やご家族)や特性があるかもしれないとお悩みの方が利用することのできる、全国の相談窓口や支援機関を一覧にしました。

PAGE TOP