2017年3月14日 読売新聞全国版朝刊掲載

2017年3月14日 読売新聞全国版朝刊掲載

「障害者の就職」「発達障害や発達の遅れが心配なお子さん」を支援する制度があります

障害者の就職をサポートする[就労移行支援]

神庭 重信 氏
九州大学大学院医学研究院 精神病態医学分野 教授

上野 雄文 氏
独立行政法人 国立病院機構 肥前精神医療センター 臨床研究部長/医師養成研修センター長
九州大学医学部 臨床教授
佐賀大学医学部 臨床教授

Q “就労移行支援を利用する障害がある方の現状を教えてください。„

A
神庭氏/

 就労移行支援により、働きたいと望む、障害をもつ方が社会参加しやすい状況になったと思います。
 精神医療の現場では、過去30年で精神科リハビリテーションをはじめとする、社会参加をめざす治療が画期的に進みました。治療により、症状の安定が得られたところで、必要がある方にはデイケアでのリハビリを勧めていますが、当事者を職場へとつなげることは難しかったのです。そこへ就労移行支援が確立し、障害を理解でき職場にも詳しい施設が誕生しました。ここで、当事者と職場との距離が縮まり、自立心と自信が芽生えて就労意欲が促進されたと思います。
 こうした状況には、障害者自立支援法、障害者雇用促進法、障害者差別解消法などが整備された背景があり、その意義は大きいと思われます。

神庭重信氏

上野氏/

 私が担当するうつ病患者の中には、就労移行支援を利用して就職した方がいます。就職活動を始めてから表情が明るくなり、生活リズムも整いました。前向きになり、家族関係も改善しています。
 また、発達障害がある方も就労移行支援を利用し、就職した事例があります。職場で悩みを抱えてはいますが、社会貢献をしているという意識が、自信につながっているようです。
 いずれにしても、当事者が個々に合う仕事をみつけるのは重要なことです。その点でも、障害への理解と職場の知識を持つ就労移行支援事業所の役割は大きいと思われます。

上野雄文氏

Q “就労移行支援に、今後期待することは何ですか?„

A
神庭氏/

 今後さらに、就労移行支援の役割は大きくなるでしょう。事業所の数も増えているだけに、その質が問われます。障害をもつ当事者にとっては選択肢が増えましたが、事業所の特色などの情報が当事者や医療関係者に届きにくく、どの事業所が自分に合っているかわかりにくい状況にあります。
 当事者が置かれた環境や変化する病状に応じて、個人に合った就労支援を考えた、継続的な支援が求められています。そのために、精神医療の現場と就労移行支援事業の現場とが密接に連携することが大切でしょう。

上野氏/

 障害がある方の就職・定着を進めるため、個人の能力や発達的な要因を知り、その人に合う職種を勧める支援が望ましいと思います。
 医療者には各業種の働き方まで把握できませんが、いまはITを利用した、患者の情報共有にも期待が持てます。患者がどういう体制の中で働いているのか、という細かい部分までフィッティングできれば理想的ですね。
 今後は、こうした医療と企業、就労移行支援の連携の確立を期待しています。

神庭重信氏 上野雄文氏
ウェルビー

障害がある方の就職から、職場定着までの手厚い支援を行う「ウェルビー」

ウェルビーは開設以来、各地域の障害者就職においてトップクラスの実績を上げております。

ハビー

発達の遅れが気になる未就学のお子さまをサポートする「ハビー」

〈埼玉県〉ハビー川越教室、ハビー大宮教室、ハビー所沢教室、ハビー川越教室
〈千葉県〉ハビー本八幡教室
〈東京都〉ハビー立川教室
〈神奈川県〉ハビーセンター北教室、ハビー相模大野教室

ハビープラス

発達障害や発達の遅れが気になる小学生~高校生向けの放課後等デイサービス「ハビープラス」

〈埼玉県〉ハビープラス川越教室、ハビープラス大宮教室(2017年4月開所予定)